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朝井リョウ 「何者」 読書感想文@社畜か夢追い人か?誰もが共感する作品でした

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マス太
こんにちは!通勤電車はほぼ読書のマス太(@masutablog)です。

今回は朝井リョウさんの「何者」という小説の読書感想文です。

就活真っ只中の大学生はもちろん、「俺の人生こんなはずじゃ・・」なんて考えている中堅サラリーマンにこそ、ぜひ読んでもらいたい内容でしたよ!

 

目次

朝井リョウ 「何者」 読書感想文@社畜か夢追い人か?誰もが共感する作品でした

 

 

「何者」登場人物

二宮拓人・・・このお話の主人公。劇団をやっていて、プライド高く、ねちっとした性格。

光太郎・・・拓人の同居人。バンドのボーカルをやっていたお調子者。

瑞月・・・光太郎の元カノ。光太郎に未練がある。とても真っすぐな性格。

理香・・・就活に対して並々ならぬ情熱を燃やしている。下の隆良の彼女。

隆良・・・理香の彼氏で同棲中。経験がないものに対しても、はじめから否定的な持論を展開するタイプ。

ギンジ・・・大学を中退し、自分で劇団をやっている。就活はせず、舞台俳優の夢を追い続けている。

 

「何者」のあらすじ

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。

光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。

だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。

 

マス太的 「何者」を読んだ感想

 

まず印象に残ったのは、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良が同じ部屋で一緒にワイワイするシーン。

そう。大学に行っていた(もしくは行っている)人なら分かる大学生ならではの青春。

自分と友達 半径5メートルが世界の中心で、その日が楽しければいいや!って生活。

日本では、この生活の絶頂期が大学時代にあたりますからね。

 

僕の大学生活はというと、、、

講義はテスト以外、かなりサボった。家でめざましはかけずに目が開いたらそれが起床時間。起きたらテレビのスイッチを入れて、ギターをポロポロ弾く。お腹がすいたらコンビニで買い物。そして時間がきたらバイトに行く。

こんな感じのまあ自由気ままな生活送っとりました。

 

やっぱり人間本能のおもむくままの生活って幸せです。

だから、こういう青春チックな小説を読むとパブロフの犬のごとく、当時の幸せな思い出がフラッシュバックしてしまうんですよね。

 

そんな生活でも世界の中心は自分でいられたのはなぜか?

 

今までは一緒に暮らす家族がいて、同じ学校に進む友達がいて、学校には先生がいて。

常に、自分以外に、自分の人生を一緒に考えてくれる人がいた。

学校を卒業するって言っても、家族や先生がその先を一緒に考えてくれた。

いつだって、自分とまったく同じ高さ、角度で、この先の人生を考えてくれる人がいたよね。

これ。この瑞月の言葉がすっごく印象に残りました。

 

要するに、何してても周りに応援してくれる人がたくさんいたんですよね。

 

僕も上で書いたような、人生で一番テキトーな時期を過ごしながらも、親からは毎月仕送りがきて、休みで実家に帰ればゲスト扱いでいいもの食べさせてもらったりで。

マス太
改めて振り返ると、ホント申し訳ないな。。

こんな自由奔放の極みを大学生活で味わった人はかなりいるはず。

そしてその自由の極みから、社会という歯車の中に自分の足で進んでいかないといけないのも大学時代なんですよね。

学生目線で言うと、天国から地獄に突き落とされるタイミングがまさに就職活動。

「自分とは何者なのか?」

僕自身この就活でいろいろ悩み、今思えばアホやなーって思う失敗もたくさんしてきました。

 

 

僕の就活を振り返ってみると、もう完全なる黒歴史(笑)

 

大学4年になって、みんなが就職活動を始めるも

このまま企業に就職して、奴隷労働していくのが我が人生なのか?

いや、俺は違う!もっと有名になって世間に影響を与えられるはずだ!

ー今にしておもえば、青い鳥シンドロームにドはまり中のイタい子って客観的に見れるけど、当時はガチでそう思ってたわけで。

そんな感じだったので、一応チャレンジした面接は当然不合格。

そして当時雑誌によく登場していた人気スタイリストさんに憧れて、東京にあるファッションの専門学校に入学するという暴挙に出たわけです。これ全て僕の実話。

ご意見番
あなた、やっぱりフツーじゃないわね。。

 

小説の中では拓人と隆良が僕と同じように、いつか憧れてた何者かになれるっていう考えなんだけど、ホントこの二人のこと笑えないっす。

さらに言うと、目の前の就活から目を背けず、必死でもがきながら進んでいく瑞月や理香に最後でこのお二方、ケチョンケチョンにこき下ろされるんですよ。

マス太

あ、ここはこの小説の最大の盛り上がりポイント!
一つ一つの会話にすっごい心揺さぶられて、胸が熱くなってきます。

ここはあえて引用避けます。ぜひ本を手にとってチェックしてみてください。

最後は他人事とはとても思えず、恥ずかしさ、悔しさ、反省、いろんな感情が複雑に交差して自分自身がリセットされるような不思議な感覚になりました。この感覚って今まで味わったことなかった!

 

matome

いや~、朝井リョウさんの「何者」一気に読み上げちゃいました~♪

ってか就活ネタからこのぐぐっとくる読了感への持って行き方がすごいですよ、エエ。

前半の青春群像劇から反転! 後半はある人物に内定が出たことをきっかけに、登場人物それぞれの熱い思いのぶつかり合いがすごく新鮮でめちゃ面白かったです!

たった一度の人生。これからどう進んでいくべきか?

この誰もが悩む永遠の課題に、あなたなりの解釈で向き合うきっかけを「何者」は与えてくれます。

30、40代のサラリーマンなら、いつもの自己啓発書を今日だけはやめて、ぜひ読んでほしい1冊です。

↓ 自分とは何者か?真摯に向き合える作品です ↓

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